ポイント
あるテレアポのマネジメントをしている方と話をしたときのことです。 その方は、
「テレアポは人だよね。辞める人は1日で辞めるし、うちは、できる人だけにやらせていて、ダメな人はすぐ切るんだ」
と言われました。この方の場合は、アポインターにアポが取れる一歩手前、つまり訪問の了解をもらうまでをやらせて、あとはこの方が電話してアポを取るそうです。たしかに、できる、優秀な人だけでテレアポすることは、悪いことではありません。
しかし、できるようになるまでに時間のかかる人もいます。さらに、簡単に切ってしまうと、他のアポインターとの信頼関係にも問題が生じてきます。「次は、私が切られるかもしれない」と思いながら仕事をすることは、精神的にも好ましいことではありません。
また、アポインターの仕事は、アポイントを取ってはじめて仕事が完了するものです。しかし、この方のやり方だと、最終的に手柄は上司のもの、ということになってしまいます。これでは、アポインターに達成感はありません。仕事において、信頼と達成感は重要です。
私は、テレアポはだれにでもできると思っています。逃げたくなるようなイヤな仕事ですが、やる気さえあれば、だれにでもできる仕事です。
しかし、ただやればいいというものでもありません。事前準備やポイント、ノウハウは必要です。ノウハウか人か、と言われると、私はノウハウと答えます。私も最初は、アポが取れずにずいぶん苦労しました。だから、ノウハウを構築して、その危機を脱したのです。そして、そのノウハウによって現在、テレアポのコンサルティング、教材の販売をしています。
このような経験から、できない人でもできるようになる、と信じています。
たとえば、ある会社のコンサルティングの場で、テレアポが1回目の練習でうまくいかなかった方がいました。後日、マネージャーに電話をしました。
私「〇〇さんどうですか?アポ取れました?」
マネージャー「それがダメなんですよ。マニュアルどおりにやれって言っているんですけどねえ」
私「では、〇〇さんを、Aさんの左隣に席替えしてみてください。それで、何も言わずにAさんのマネをしなさい、って言ってください。それから、Aさんにお願いして、電話でロープレ (練習)してください」
Aさんは声質もよく、すぐにコツをつかんだ方です。テレアポがうまくいかない方は、コツがつかめるまで、だれかのマネをすればいいのです。
そして、左側に座らせるのは、この方が受話器を左耳に当てるので、右耳でAさんの声を聞かせるためです(人によっては、逆のほうがいい場合があります)。まず第一段階は、目で見て、視覚から情報を得るようにしてください。見ることによって、テレアポの流れのイメージができます。これは、スポーツのうまい人のフォームをマネするのと同じです。「こうやればこうなる」というイメージをつかむのです。パットを振る練習と同じで、まずは体で覚えることです。
さらに、電話の場合、声を聞くという作業も必要です。電話をとおしたロープレをするのには、電話を介した声と話の聞を聞く、という意味があります。弊社では、アポインターの面接に、実際に自宅から電話してもらっています。
これによって、声の質やトーンを確認するのですが、テレアポは電話営業ですから、実際に電話を使うのです。できるようになるポイントは、いろいろあります。
ある方は、早口だからゆっくりしゃべる練習をしました。ある方は、声の質にこだわりました。ある方は、断られるとすぐにあきらめてしまうため、ちょっとがんばってもらいました。またある方は、リストが悪かったので、リストを変更しました。人の力は偉大です。壁を越える方法は必ず見つかります。壁を越えようとする気持ちと、壁を越えるためのノウハウがあれば、必ずできるようになります。
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